* グランドオープニング:フェンネ *
GM:それは、どれだけ前の話だろうか
GM:まだ、組織の中にいたときの……いや、脱出する時の記憶……


GM:そうだねぇ、まだフェンネが10歳ちょっとの時のこと
GM:激しい訓練とかを終えて、今日はもう休もうかと言う時
GM:訓練生を何人か纏めて一部屋にぶち込んでいるので部屋は狭い
フェンネ10歳ちょっとなら、男女関係なくぶちこんでそうw
GM:うむ
GM:でも、そんな状況かつ子供だから妙な連帯感と言うか
GM:友達?みたいな感じが部屋の子供たちを包んでるんだ
GM:部屋の中にいる子供たちは大体同じぐらいの年齢だね
フェンネわいわいがやがや
GM:
フェンネ疲れているはずなのに、まだまだみんなおしゃべりw
GM:フェンネに話しかけてくる子供もいるわけだ
GM:ハイネ「今日はなかなかキツかったな」
フェンネ「うん」
GM:話しかけてくるのは金髪の男の子
フェンネ周りにいるのは、みんな孤児かそれとも自分のように売られてきた子たち
フェンネそれでもみんな暗い影など見せず、わいわいとやっている
GM:それが彼らにとっての当たり前、日常だから
フェンネ「あ、ハイネのここ、ちょっと青くなってない?」
フェンネとあざを見つける
GM:ハイネ「あちゃ、やっちまったか」
GM:ハイネ「どうも苦手なんだよな、回避するのって」
フェンネアリアンだから(笑)
GM:ハイネ「教官には言うなよ、ばれたら訓練が増える」
フェンネ「うん、分かってる」
フェンネ「こっそり今のうちにアルブに治してもらっておいたら?」
フェンネ「今ならバレないって」
GM:ハイネ「う……い、いや、一晩寝てりゃ治る!と、思いたい」
GM:自分の失態を隠したい様子のハイネ
フェンネ「いじっぱりなんだからー」
GM:かっこつけたい年頃なのだw
GM:で、話していると、横から首を突っ込んでくる銀髪の女の子がいる
GM:ミリア「フェンネ、言っても無駄よ。コイツかっこつけたがりだから」
フェンネ「なんで?」
GM:ハイネ「げっ、聞いてやがったのか!?」
GM:ミリアが話しに入ってくると同時にオロオロするハイネ
GM:ハイネ「い、いや。怪我なんてしてませんよ?ほら、オレって天才だから」
フェンネ「うん、ハイネってすごいね」
フェンネ素直にほめる
GM:ミリア「どっちかっていうと、フェンネの方が凄いと思うけど」
GM:ミリア「今日もノルマの二倍の標的を倒したんでしょ?」
GM:ミリア「私も頑張ったけど1.5倍が限界だったわ」
フェンネ「うんと、なんでかな」
フェンネ「ときどきフェンリルさんがいっぱいがんばってくれて」
フェンネ「じぶんでもよくわかんない」
フェンネアニマルパクトを理解していないだけ(笑)
GM:ミリア「うーん、自覚ないのね」
GM:と、雑談に興じていると
GM:不意に部屋の扉が開き
GM:白衣を着た男、研究員っぽいのが顔を出す
GM:男「No.650、こい」
GM:そして、部屋の中にいた子供を一人、連れて行く
GM:ハイネ「……またか、最近多いな」
フェンネ「うん、きのうはデルラ、きょうはイムリ」
フェンネ「みんなどこにいくんだろう」
GM:ミリア「えぇ、そして誰も戻ってきていない」
GM:ハイネ「……よっし」
GM:ハイネは扉に近づいてカチャカチャ何かし始める
GM:ハイネ「よ、ほ、は、そら」
GM:ピン、と音がして
GM:閉じられたはずの扉が開かれる
GM:ミリア「あんた、何する気?」
GM:ハイネ「確かめに行くんだよ、何やってるのかさ」
フェンネ「でもおへやからでちゃいけないって」
GM:ハイネ「へへ、教官がいつも言ってるだろ。現場では自己判断ってさ」
フェンネ「うん・・・でも・・・」
GM:ハイネ「それに、気にならないのか?」
GM:ミリア「……まぁ、少しぐらいなら大丈夫かしら」
GM:ハイネ「ちょっとみて戻りゃ大丈夫だって」
フェンネ「ちょ、ちょっとだけ・・・なら」
GM:ハイネ「いこうぜ、フェンネ、ミリア」
フェンネ「う、うん」
GM:そして子供3人連れ立って研究所の中を歩いていく
GM:辺りは不気味な静けさに満たされ、不安感を掻き立てる
フェンネ「こわい・・・」
フェンネぎゅ、ハイネの服をつかむ
GM:ミリア「……」ムッw
フェンネ気づかない、っていうかそんな余裕内w
GM:で、ある程度進んでいくとかすかに声が聞こえてくる
GM:ハイネ「ここからは慎重に行こうぜ……」
フェンネ「ねぇ、こわいよ、かえろうよ・・・」
GM:声が漏れているのはとある一室
GM:僅かに開いた扉から声が漏れている
GM:ハイネ「あとちょっとだけだって」
フェンネ「まって」
GM:ハイネ「そろそろーっと……」
フェンネここで置いていかれるのだけはいやだから、しかたなくついていく


GM:扉の中には大量の機械
GM:そして、様々な器具により固定された、先ほど連れ出された子供
GM:そして、モニターらしきものの前には白衣の男と、黒いローブに身を包んだ不気味な男
GM:白衣「このサンプルNo.650はなかなかの逸材です」
フェンネ「イムリ・・・」
GM:白衣「精霊系との相性もよく、制御もしやすい」
フェンネそっと影からのぞいている
GM:黒衣「ふん、ありきたりの素材では困るのだ」
GM:黒衣「我らが主の復活のためには力あるものではなくてはな」
GM:黒衣「何のために研究費用を流してやっていると思っているのだ」
GM:黒衣「そろそろ完全な研究成果を見せてもらいたいものだ」
GM:黒衣の男の言葉に多少びくついた感がある白衣
GM:白衣「ま、まぁ、今回はお披露目です」
フェンネ「・・・」
GM:白衣「コレを足がかりにして必ずやご期待に沿えるものを提出しますよ」
GM:言いながら、白衣は機械を操作し始めると
GM:ハイネ「お、おい、あれ……」
フェンネ「なにあれ・・・」
GM:NO.650……イムリの姿が揺らぎ始め
GM:変化が収まった後、そこにいたのはイムリではなく
GM:水が人の形をしたような、何か
フェンネ「あれじゃまるで・・・モンスター・・・」
GM:白衣「御覧下さい、ウォーターエレメンタルとの融合に成功しました」
GM:白衣「同時に洗脳装置により、命令にも忠実です」
GM:黒衣「……これだけか?モンスターに変化するだけでは使えんぞ」
GM:白衣「いえ、ゆくゆくは人の姿のままモンスターの力を使えるようになるでしょう」
GM:白衣「そのためにNo.663〜666には新たな方法により」
GM:白衣「呪印の力によって、力を引き出す方法をとっております」
フェンネ「ミリア・・・665って・・・」
GM:その後はなにやら難しい話に入っていく2人の男
GM:ミリア「……私たち、ね」
GM:ハイネ「おい、やべぇって」
GM:ハイネ「冗談じゃねぇ……」
GM:そろり、そろりと部屋から出ようとする子供たち
フェンネ「はやくここから・・・」
GM:しかし
GM:カタリ
GM:ハイネ「!!マズッ」
GM:僅かに触れてしまった器具が音を立て
GM:黒衣「何者だ!?」
フェンネ「ハイネ!」
GM:ハイネ「くそっ、逃げるぞ!!」
GM:ミリア「フェンネ、こっち!」
フェンネ「う、うん!」
GM:手に手を取り合って
GM:研究所の中をかけていく
GM:だが、追っ手がかかり
フェンネ「こないで!」
フェンネ息を切らせて、子供の足で必死に逃げる
GM:体力の差か、徐々に追いつかれていく
GM:ハイネ「……おい、フェンネ、ミリア」
フェンネ「なにハイネ?」
GM:ハイネ「お前たちは先に行け、オレは後から行く」
フェンネ「でも・・・」
GM:ハイネ「大丈夫だから……それとコイツを持っていってくれ」
GM:渡されるのは一振りの剣
GM:ハイネ「さっきの部屋からパクッてきた、多分なんかの役に立つ」
フェンネ「う、うん」
フェンネ「じゃあ、先に行って待ってるから」
フェンネ「あのおっきな木のとこで待ってるから」
フェンネいつかお外に出られたら、絶対に行こうね
GM:ミリア「……ちゃんと後から来なさいよ」
フェンネ訓練所からでも見えた大きな木
フェンネでもそこには今は行けない、でもいつか
GM:ハイネ「おう」
フェンネそうみんなで約束した場所
フェンネ「ぜったいぜったいまってるから」
GM:ハイネ「忘れたか、俺は天才なんだ!」
フェンネ「うん」
フェンネ「ハイネは天才だもん」
フェンネ「だから・・・来てね!」
GM:ハイネ「じゃ、先に行っててくれ。すぐに追いつく」
GM:そしてハイネは後ろを振り返り
GM:ハイネ「おらおらぁ!このハイネ様に倒れされたいやつはかかってきやがれぇ!!」
GM:追っ手の集団へと突っ込んでいった
フェンネその言葉を背中ごしに聞きつつ
フェンネただ今は全力でミリアとともに前へ駆け抜ける



GM:何とか研究施設を抜け出し
GM:目的の木へと向かう
GM:しかし、いくら訓練を受けていたとはいえ、子供の体力で追っ手を振り切りながら逃げるのは
GM:困難を極めた
GM:ミリア「……っく」
フェンネ「ミリアいそいで」
フェンネ「・・・あし、けがしたの?」
GM:逃げる途中で何処か炒めたのか
GM:痛めた
GM:膝をつくミリア
GM:ミリア「なん、でもない」
フェンネ「のって」ミリアを背負おうとする
GM:ミリア「……」
GM:ミリア「フェンネ」
フェンネ「はやく」
フェンネ「おいつかれちゃう」
GM:ミリア「それは、ダメ」
GM:徐々に追っ手の声は近づいてくる
フェンネ「どうして」
GM:ミリア「それでは、2人とも捕まっちゃう」
フェンネ「でも、あそこでいっしょにハイネをまたないと」
GM:ミリア「だから二手に分かれるの」
GM:ミリア「そうすれば、追っ手をかく乱できる」
フェンネ「さくせん?」
GM:ミリア「フェンネは右手の方へ、私は左手の方へいくわ」
GM:ミリア「そう、戦術論では私の方が成績よかったでしょ?」
フェンネ「うん」
GM:ミリア「だから、ね」
GM:ミリア「それと」
GM:懐から、小さな生き物を取り出し
フェンネ「この子は?」
GM:ミリア「この前の野外演習のとき拾ったの」
GM:ミリア「たぶん、実験された後に捨てられたんだと思う」
GM:ミリア「この子をお願い」
フェンネ「うん、ミリアのほうがけがしてるんだもん」
フェンネ「この子はわたしがつれていくね」
GM:ミリア「じゃ、作戦開始」
フェンネ「うん、あとであそこの木で」
GM:ミリア「うん」
GM:そして二手に別れる
フェンネそう言って、ミリアと別れ子犬とともに樹を目指す
フェンネそこで2人とまた会えると信じて
GM:ミリア「……ゴメンね、そっちは川なの」
GM:ミリア「でも、追ってはこれで撒ける」
GM:ミリア「さて、私も最後の任務、しないと」
GM:そしてミリアは今来た道を戻り
GM:追っ手の目を……
 
 
 
GM:森の中を走り続けるフェンネ
GM:道なき道を突き進み
GM:再開を信じて木を目指す
フェンネ道行きは暗く、不安が絶えず心をさいなむ
GM:そして
GM:森が開け、明るい場所に出た直後
GM:疲れからかふと、バランスを崩した先
フェンネ「あっ・・・」
GM:道は途切れ、あるのは崖
GM:それほど高くはないが、底には流れの速い川
GM:しまった、と思った時には
フェンネどっぽーん
ノンぶくぶくぶくぶく・・・・・・・
GM:意識は暗転し……





GM:そして気がついた時は何処か見知らぬ場所
フェンネ「・・・(ハイネ、ミリア・・・みんな・・・)」
GM:研究所の場所もわからぬままとなってしまった






* グランドオープニング:ロイ *
GM:それは遠い記憶
GM:あの日、村の神殿でいつものように祈りを捧げていると
GM:何か表が騒がしいことに気付く
GM:何か、珍しいものでも村に着たかのような雰囲気が伝わってくる
GM:親父「ロイ、ちょっと待ってなさい」
ロイ「はーい」
GM:一緒に祈っていた父親は表の方へと行き
GM:親父「!!あ、あなた様は!?」
ロイそれじゃその間、絵本代わりに読んでる薬草辞典でも眺めてるとw
GM:驚愕の声を発する
GM:しばらくすると
GM:父親が一人の男を伴って入ってくる
ロイ「あ、おかえりー」
GM:20代弱のヒューリンの男
GM:着る法衣はディアスロンドでも高位の神官が着るものを着装している
GM:???「ロイヒテン=ヴァサーですね?」
ロイ「?……うん、そうだよ〜」
GM:その男はあなたの方を向くと、声をかけ
ロイ呼ばれる理由がわからず戸惑い気味に
GM:???「神託が降りました。あなたは選ばれたのです」
ロイ「選ばれた?」
GM:???「えぇ、真なる求道者として」
GM:???「あなたの前には道が開かれています」
ロイ「???」どんなことかわからず、父親の方を向いて様子を伺う
GM:親父「……ロイ、お前さんは神様に選ばれたみたいだな」
ロイ「神様に?……それってすごいの?」
GM:親父「あぁ、普通の人では、私ではありえないことだ」
GM:親父「すごいことなんだぞ?」
ロイ「すごいんだ!わ〜い」
GM:うい
GM:親父「でも、ここから離れなきゃならない」
ロイ「離れるって……?」
GM:親父「それに、ツライ修行もある」
ロイ「つらいしゅぎょ〜……?」
GM:親父「でもな、それはお前さんにとっては決して悪いことじゃない」
GM:親父「頑張れば、お前さんの目指す神官になれる」
ロイ「神官様に!?」
GM:親父「ああ」
ロイ普通の子にとっては魔法使える神官は、相当すごい人なんだろうw
GM:だね
フェンネ・・・・・まあ、例外もいるけど大半はそうですね
ノン一応ちゃんと学ばないとダメダしねえ>魔法
GM:???「どうしますか?私と共に来ますか?」>ロイ
ロイ「ん〜〜……」しばらく考える……
ロイ育った家は小さな村の薬師の家
ロイ人の役には立てる立派な職業だった
GM:親父「家のことは心配しなくていい、お前さんがBIGになってくれればそれで幸せだ」
ロイでも、神官になれば、家を継ぐよりもっと人の役に立てるようになるんじゃないか
GM:親父「BIGと言っても体がでかくなることじゃないぞ」
ロイこの時はこう思っていた
ロイ「うん、僕がんばって神官になる」
GM:親父「あぁ、私はいつでも応援しているぞ」
GM:そして、法衣の男があなたの方を見
GM:???「決心がついたようですね」
ロイ「うん」
GM:???「私の名はニヒト・グナーデン。以後よろしくお願いしますよ」
GM:そして握手を求める
ロイ「よろしくお願いします」と握手しよう
GM:ニヒト「……では、この子をお預かりします」親父のほうを見て
GM:親父「よろしくお願いします」
ロイ「いってきます〜」
GM:そしてニヒトに連れられ、聖都ディアスロンドへと旅立ったのであった



GM:そして厳しい修行と勉強の末
GM:一つの到達点へと辿りつく
GM:テトラグラママトン……四言神言へと






* グランドオープニング:ノン *
GM:静かな山間の村
GM:ここに住み着いてからどれだけの時が立つのだろう
GM:あの日、ナタリーに拾われてからこの生活が始まった
GM:普通に狩をして、普通に農業をして、普通に牧畜をする
GM:そんな普通の生活

ノンそんなに多くない羊を追いかけて、今日も夕暮れを望みながら厩舎へと追い込んでいる
ノン「ほーらほらほら。そっちに行くんじゃない」
ノン短い木の枝の鞭を振って
GM:そんなノンを、ナタリーは少しはなれたところから観察している
ノン群れから離れようとする子羊を元の場所に戻している
ノン「・・・・・な、なんだいナタリー。じっと見てさ。」
GM:ナタリー「あらあら、上手くなってきたかと思ったけど」
ノンちょっとだけ頬が赤いのは照れているのか、夕陽のせいか・・・
GM:ナタリー「まだ、慣れない?」
ノン「そうだね。どうにか迷子を出さない程度には慣れたカナ?」
GM:ナタリ「ふふ、そうね」w
ノン洗い晒しの綿のシャツに所々破れたジーンズ。靴は山でもしっかり歩けるように底は厚め
GM:ナタリ「それより、そろそろご飯よ」
GM:ナタリ「着替えてらっしゃい」
ノン腕をまくって見せて「じゃあ、残りの子を全部入れたら行くから」
ノンと、答えて厩舎へ入っていく
GM:ナタリ「準備はしておくから、早めにね」w
ノン「はーいはい」
ノン「終わったらすぐいくよー」
GM:そして仕事を終え
GM:家の中へと入っていくと、机の上には湯気を吐く鍋
GM:おそらくはスプーだろう
GM:スープだー!?
ノンスプー・・・
ノンお母さんと一緒に出てくるアレを思い浮かべたぞw
ノン「今日は何にしたんだい?」
ノンわかっていながらも、毎回聞く
GM:そして暖炉の前で残りの料理をしているナタリー
GM:ナタリー「今日はノンの狩ってきた鹿のスープよ」
ノン「ああ。あれかぁ。けっこう大物だったから、革を下に売りに行ったらいい額になったんだよな」
GM:ナタリー「ふふ、商人みたいなこと言って」w
ノン「けど、最近動物が減ってきたんだよね・・・」
ノンと、ここ数ヶ月の狩りの様子を思い浮かべる
GM:ちなみに壁際においてあるタンス(?)の上には写真
ノン「だって、これから先のことを考えたら、蓄えってあった方がいいじゃないか」
GM:ナタリー「そうね……じゃあ、明日はちょっと遠出しましょうか」
ノン「小屋の屋根と水のみ場も修繕しないといけないしさ」
ノン「ん?どうして遠出?」
ノン二人で食事をしながらの会話
ノン最初のころは共に無言だったが
ノン今ではキャッチボールをするようにぽんぽんと言葉が飛び交う
GM:ナタリー「たまには街に行ってみない?」
GM:そして、何気ない会話を交わす2人
ノン「街ねえ。あー、そうか。そろそろ塩と小麦が切れるもんな」
ノン「いいよ。荷物運びなら任せてくれよw」
GM:だが、ノンは気付く
GM:羊たちが騒がしい
GM:何かに怯えるかのように
ノン「・・・・・・なんだろう。狼でも出たかな」
GM:ナタリー「物騒ね……」
ノン火かき棒を暖炉から引き抜いて手にもつ
ノン「ちょっと見てくるよ。ナタリーはここで待っていて」
GM:ナタリー「気をつけてね?」
ノン「無茶はしないさ」と笑って出て行く
GM:では
GM:外に出ると月も無い星空
GM:先ほどまで騒いでいた羊たちも、いまは静か
GM:どこか、寒々しい空気が流れる
ノン「月がないから星が良く見えるなぁ」
ノン「・・・さて、羊も落ち着いたってことは。どっかもう行ったのかな?」
GM:そう思った瞬間
ノン慎重にあたりをうかがいながら小屋に向かう
GM:頭上に何かの気配が生まれ
GM:斬撃を繰り出してくる
ノン「・・・・え?」
ノンバシャア!
ノン切り裂かれた胸元から
ノン真っ赤な血が噴出す
ノン何が起こったか分からずいるノン
GM:???「……」
GM:かすかに見えるその姿は
GM:黒く、禍々しい鎧
ノン半身を濡らす温かい体液をぼーっと見つめる
GM:こんなの
ノンズワウスか!?
ノン「・・・・・・なに?」
GM:???「……迎えに来た」
ノン急激に視界が暗くなっていく
ノンそして響く鎧からの声
ノン何か知っているような、でも思い出せない
ノンムズ痒い感覚が身体を這っていく
GM:鎧はあなたの方へと近づいてくるが
ノン「あ・・・な、なんだよこれ!お前誰だよ!?」
GM:身体はうまく動かない
ノン手に持っていた火かき棒は最初の一撃ですっぱり二つに切られている
GM:???「……分からぬ?記憶がないのか」
ノンぺたりと腰をついて、それでもどうにかしてそこから離れようとあとずさる
GM:そして手をノンの方へと伸ばそうとした時
GM:ガン
GM:と金属音がして
GM:鎧の行動は止まる
GM:鎧の背後には鍬を構えたナタリー
GM:ナタリー「ノ、ノンから離れなさい!!」
ノン鎧の後方には家の明かり。逆光でナタリーの顔は見えない
ノンだがその手に持つ鍬の震えはしっかりと分かる
GM:ナタリー「その子は私の弟よ!二度と連れていかせたりはしない!!」
ノン「な、ナタリー!危ない!逃げて!!」
ノン鎧が次に取る行動が
ノン自然と思い浮かび叫ぶ
GM:ナタリー「だ、大丈夫よ、今、助けてあげるから」
GM:ナタリーがノンの方を見た瞬間
GM:鎧「……邪魔だ」
GM:ナタリー「……え?」
ノン「ナタリぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっっ!!!!!!」
ノン今までの恐怖を忘れ
GM:鎧は剣を振りぬき、ナタリーを吹き飛ばす
ノン全身のバネを使って起き上がり飛び出すが
ノンそれよりも早く繰り出される一撃
ノン手を伸ばす先にゆっくりと倒れるナタリー
GM:鎧「ふん、記憶と同時に力も無くしたか」
ノン画面はスローになり、伸ばされた手を掴みそこなう
ノンドサっ
ノン柔らかい草むらに倒れるナタリー
ノンだがその腹部からは赤い・・・血がどくどくとあふれ出てきていた
ノン「あ・・・あ・・あ・あああ・・・・・・・・」
GM:鎧「……脆弱な」
ノン「ああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁあっっっっっ!」
GM:怒り、憎しみ、そういった感情がノンを満たし
ノン絶叫するノン
GM:先ほどまでとは違う力を
GM:内部に感じる
ノンドシュっ。おのれの、切り裂かれた傷に手を突き入れる
ノンズル・・・・
ノン抜き出されたのは折れた骨
ノンそれは見る間に形を変え
ノン一振りの刃となる
ノン「がああああああぁぁぁぁつっっ!!!!!!」
GM:鎧「何っ!?」
ノンまるで獣のような声を上げながら鎧にそれを叩きつける
ノンその素早さは、例えるならチーター
ノンその繰り出される一撃の重さは、例えるならグリズリー
GM:鎧は剣で受けるものの……耐え切れず弾き飛ばされる
GM:鎧「ぐ、ぬぉぉ!?」
ノン跳躍する様は猿にも勝り
ノン追い討ちとばかりに倒れた鎧に馬乗りになる
GM:さすがに、不利を悟ったのか
ノンそして片手で鎧の首を掴み
ノン喉元に刃を突きつけようとしたとき
ノンナタリー「う・・・・・・」
ノンほんの少しだけのうめき声
ノンそれにノンは気を取られる
GM:鎧「ぬぅんっ!!」
GM:ノンを弾き飛ばし
ノン押さえつけられる力が弱まった所に、鎧が裂帛の気合でノンを弾き飛ばす
GM:鎧「忘れるな……汝は平穏を過ごすことはできん!!」
GM:そのまま空へと飛び上がり、何処へかと消える
ノン「なんだとっ!」
ノン飛びついて引き摺り下ろそうとするが、再び漏れるナタリーの吐息に
ノン追うことを諦めて彼女の方へ駆け寄る
ノン「ナタリー!ナタリー!ナタリー!!!」
GM:鉈「ノ、ノン?」
GM:鉈「そこに、いるの?」
ノン「いるよ。ここだよ!」
GM:鉈「よ、かった。無事なのね」
GM:ナタリーの体温はどんどん下がっていき
ノン「おれは大丈夫だよ。それよりも、ナタリーこそ!」
ノン「早く医者・・・いや、神殿に連れて行かないと!!!」
GM:心拍数も、呼吸数も、減っていく
ノン冷たい夜風にどんどん体温を奪われるナタリーを抱きかかえ
ノンノンは必死で山道を駆けていく
ノン頭の中の誰かが『無駄だよ』『もう持たない』そう言っても否定する
ノン「急げば!すぐに傷を塞げば大丈夫だから!」
ノン『あと184カウントで活動停止だ。』『無駄なことはやめろ。非効率的だ』
GM:ナタリー「……ノン、」
ノン「ナタリー!?もうすぐだから。もう少しで街に着くから!」
ノンそう言っても街の明かりはまだ遠く
GM:ナタリー「……あなたと過ごした日々、楽しかった、わ」
ノン「何言っているんだよ!そんなこと言うなよ!」
GM:ナタリー「…また、家族が、戻ってきたみたいだった」
ノン「『楽しかった』だなんて昔のことみたいにっ!」
ノン言葉を交わしながらも足は止まることなく、山道を駆け抜け
GM:ナタリー「ごめんね……ダメなお姉ちゃんで」
ノン「そんなことないって。料理もうまいし、何でもできるし。ほら、このあいだもシャツを縫ってくれたじゃないか」
ノン交わす会話は普段と変わらずとも、その頬には涙が流れ
ノン小さく、少なくなってくるナタリーの声に
ノン段々と足が鈍くなっていく
GM:ナタリ「もう少し……一緒に……いた……か……」
ノンそして何時しか言葉をかけるのはノンだけとなり
ノン揺れた拍子で
ノンナタリーの腕が力なくノンからこぼれ落ちた時
ノンついに力なく膝をつき
ノン頭を大地につけ、ナタリーを包むように抱きながら
ノンノンは嗚咽する
ノンあたりには秋を告げる虫たちの音が静かに響き
ノン賛美歌の代わりにナタリーの魂を安息の地へと導く
ノン「ナタリィィィィイイイイィィィィッッ・・・・・・ッッ!!」
ノン頤を逸らし、天を見上げ絶叫するノン
ノンだがその悲しき叫びに
ノン彼女が答えることは二度となかった・・・・・



ノン―――それからさらに3ヶ月
ノン雪が積もる山を背にノンは旅立つ
ノンあの鎧を探すために
ノンナタリーの仇を討つために!
ノン 
GM:そして、長き旅の果てに知る
GM:全ての願いを叶える万能の秘宝
GM:世の理すら捻じ曲げ、願いを叶える
GM:それは……姉の魂を呼び戻せる可能性……






* グランドオープニング:ジネット *
GM:エルーラン王国、王都ログレス
GM:ここの地下には遺跡があり、そこの宝を目当てにやってきた
GM:しかし、今回は不発、目ぼしい物は何も無い
ジネット「目ぼしい物は無いか…」
GM:噂では魔剣や宝珠などがあるということだったのだが
GM:先にとられたのか影も形も無かった
ジネット「既に他の冒険者が荒らした後か…それとも奴らか…」
GM:同じ場所に留まっていては新しい発見も無い
GM:そんな時、
ジネット「む…」
GM:違った、故にそろそろ旅に出ようかと思っていると
ジネット「此処には最早求めるものは無いか…」
GM:宿屋の一階、ロビー(?)で知り合いの情報屋が声をかけてくる
GM:そうだな、名前はジョニーとでもしておこう
ジネット(今回は少々長居し過ぎたな)
GM:ジョバンニー・アウトフィールド
ジネット「アウトフィールドか、先日の情報は見事にハズレだったぞ」
GM:じょに「おや、もう旅立つんですかい」
GM:じょに「そういわれましてもね」
GM:じょに「情報が入ったときは宝があっても」
GM:じょに「姐さんが探索する間にあったことは知りませんよ」
ジネット「まあ、いいまたこの街に来たときは良い情報を期待する」
GM:さすがにハズレと言われるのは心外のようだw
ジネット「ではな」
GM:じょに「あぁっと、待ちなすって」
GM:じょに「お詫びと言っちゃあ何ですが、一つ情報がありやす」
ジネット「ほう」
GM:そういうと、えっへんと胸を張り、じょにーは続ける
GM:じょに「あの神聖ヴァンスター帝国にとてつもないお宝があるそうでやんす」
GM:違った、やんすじゃないよ
ジネットは、ベネットか
ベネットの親戚かと思いましたよw
ジネット「噂では聞くな、あそこの皇帝が宝具を集めてると」
GM:じょに「何でもその皇帝ですら未だ手に入れあぐねてるそうですぜ」
ジネット「なるほど…(あれ、の可能性があるか…)」
GM:じょに「詳しいことはわかりやせんが、何でも手に入れたものは何でも願いが叶うとか」
ジネット(聖杯か…あの魔道書か…)
GM:じょに「それでですね」
ジネット?「」
ジネットおっとタイプミス
ジネット「?」
GM:じょに「その秘宝について研究している人がいるわけでして」
ジネット「皇帝が手に入れることの適わぬ宝を?」
GM:じょに「まぁ、もしかしたら皇帝は秘宝のことを信じていないだけかもしれやせんが」
GM:じょに「何にも目的が無いままさ迷うよりはましでっしゃろ」
ジネット「で、その物好きの名は?」
GM:じょに「えーっと」
GM:ぞに「●ロイ神父というらしいですぜ」
GM:まるろい、ねー
GM:伏字じゃないよぅ
GM:じょに「とりあえず逝ってみたらどうです?」
GM:行って
ジネット逝ってどうするw
GM:じょに「それに他にもいろいろ宝はあるらしいですし」
ジネット「ああ」
ジネット(あるいは帝国に奴らも…)
GM:じょに「てなわけで地図ッス」
ジネット「ああ、いろいろと世話になったな」
GM:じょに「ウィッス、今後ともご贔屓にー」
GM:そして、情報を得て、新たな旅路につくジネット
ジネット「また、因果の交差路で会おう」
GM:じょに「あっしは螺旋の何とかじゃないッス」
ジネット(奴らだけでなく、あいつも帝国に来ているかも知れんな)
ジネットメタな台詞を吐かないw
GM:まだ見ぬヴァンスター帝国、そこに待ち受けるものとは
GM:だんだん遠ざかっていくジネットを見送り、その姿が見えなくなった後
GM:ジョニーはそのまま裏路地の方へと移動する
GM:そこには一人の影
GM:辺りは暗く、顔は分からないがおそらく男だろう
GM:ジョニーはその男へと近寄り
GM:ジョニー「これでいんですかい?」
GM:男「あぁ、十分だ」
GM:ジョニー「じゃあ、報酬くだせぇ」
GM:ジョニー「(すまねっす、姐さん。あっしも生活かかってるんで)」
GM:男「では、これが報酬だ」
GM:お金を期待し、待つジョニーに聞こえたのは風切音
ジョニーが最後に見たものは、刃からしたたり落ちる自分の血
GM:じょに「ぇ?」
GM:男「ククク、この下らぬ穢れた世界から解放されるのだ。これ以上の報酬はあるまい」
GM:男「さて、全ての因子はやがて集う。以後どのように動くか……」
GM:そのまま消えていく男
GM:後に残ったのは、物言わぬ、先ほどまで生きていたもの
GM:それが誰によって引き起こされたのかは誰も知らず
GM:これから起こる事も……誰も知らない






GM:* グランドオープニング:シャッテ *
GM:それは、昔の光景
GM:まだ、彼は皇帝ではなく、自分も何も知らなかったころの話
GM:そのころはゼダンの継承権も低く、あまり特別扱いは受けていなかった
GM:故に、共に城を抜け出したりすることもままあったのだ

GM:そして、今、城を抜け出したゼダンと共に
GM:街を一望できる丘に腰を落ち着けている
GM:ゼダン「こうしてみると、案外小さいのだな。この街も」
GM:傍らにいるシャッテに語りかけるでもなく、つぶやく様に言葉を紡ぐゼダン
シャッテ「そうだなぁ…ってそんな事言って良いのかな?『未来の王様』?」ニヤリ
GM:ゼダン「私の継承権はあってないようなものだ」
GM:ゼダン「今のままでは私では無い、兄様方が継ぐだろうな」
シャッテ「…ふーん」一般人なので、良く知らない
GM:ゼダン「だが、それでは何も変わらぬ……」
GM:ゼダン「シャッテ、お前はこの街を見てどう思う」
GM:ゼダンはヴァンスターの街を示し、問う
シャッテ「…良い街かな。少なくとも、明日の朝日が拝めるくらいには」
GM:ゼダン「確かに、現状を維持している限り悪くはならないだろう」
GM:ゼダン「だが、それは逆に良くなることもないことを示す」
GM:ゼダン「今、王宮内、いや、王都内では継承権争いとその利権にあやかろうとする輩だらけだ」
GM:ゼダン「誰も、この国の、世界のことなど考えていない」
シャッテ「…で、『未来の王様候補』は何をする気なんだい?」
GM:ゼダン「無論、この国を、世界を、よき方向へと導く」
GM:ゼダン「真に報われるべきものが報われる世界を」
GM:ゼダン「価値あるものが生きる世界を作らねばならない」
GM:ゼダン「そのためには私一人の力では足りぬ」
GM:そこで言葉を切ると、シャッテの方を見
GM:ゼダン「シャッテ、お前の力を貸して欲しい」
シャッテ「はぁ、今度からはもう少し友達関係は考えて作らないとねぇ」
シャッテ「…分かった。だが私が出来る事があるのかな?政治なんて知らないよ?」
GM:ゼダン「今のままでは何をやっても無駄になる。必要なのは力だ」
GM:ゼダン「他の勢力を押さえ込めるだけの力、それが必要になる」
GM:ゼダン「故に、私直属の部隊を秘密裏に組織するつもりだ」
GM:ゼダン「キミにはそこに加わって欲しい」
シャッテ「荒事か…それなら出来そうだね。じゃあ任された」
GM:ゼダン「ふ、政治屋は私一人で十分だよ」
GM:ゼダン「協力、感謝する。共に国を導こう」
GM:と話をしていると
GM:黒い、ローブを着た男がその場に現れ
GM:???「いけませぬな、ゼダン様。そのような輩と会話をしては」
GM:???「早急に城へお戻りなさいませ」
シャッテ「…あ、護衛か」
GM:ゼダンの方へと言葉をかける
GM:ゼダン「ち、ノクターンか……」
GM:ノクターンと呼ばれた男はゼダンとシャッテの方へと近寄り
GM:ノク「どうも、ゼダン様のご友人ですか。私は宮廷魔術師にしてゼダン様の教育係を勤めさせていただいております」
GM:ノク「ノクターンと申します」
シャッテ「ご親切にどうも。自分は今は『シャッテ』と言われています」ぺこり
GM:口調こそ丁寧だが、何か、道端の石ころでも見るような目でシャッテの方を見る
GM:ノク「いえいえ」
GM:会釈はするが敬意を払ってる感じは微塵も感じない
シャッテじゃあ平然としてようか「だから何だ」って感じで
GM:あと、どこか、この男から違和感を感じる
GM:何か普通の人間じゃないよなーって感じを
GM:ノク「さて、ゼダン様、時間を無駄に過ごしてはなりませんので」
GM:ゼダン「仕方あるまい……。シャッテ、済まぬが私は戻らねばならんようだ」
シャッテ「そっか。…ああそうそう、秘密を教えてもらったんだから、お返しも要るよね。自分の本当の名前を…」
GM:キャス●ルくわぁ〜〜〜w
シャッテいや、まだ決めてないので知ってるのはゼダンだけ、と言う事で一つ…w
GM:ゼダン「では、また」
GM:そう言い、ゼダンは帰っていく
GM:だがここにノクターンは残り
GM:オク「忠告しておきましょう、ここより先、彼には関わらない方が賢明ですよ」
GM:ノク「あなたの父上方のようになりたくなければ、ね」
GM:シャッテの方へと言葉を投げかける
シャッテ「…さてね。家族仲は悪い物で」
GM:ノク「そうですか、警告はしましたよ」
GM:ノク「……いや、繕う必要も無いか」
GM:ノク「クク、関わるのなら覚悟しておくのだな」
シャッテ「生半端な覚悟で、進む気は有りませんよ…御用は以上ですか?」
GM:ノク「その選択を後悔せぬように」
GM:ノク「では私は失礼しよう。精々頑張ってくれたまえ」
GM:前触れも無く、ノクターンの姿はかき消える
GM:後には丘に立つシャッテのみが残されるのだった



GM:それからゼダンは魔剣を手に入れ皇帝となり
GM:粛清と侵略によって帝国を支配する
GM:掲げた理想との矛盾を内包し、時間は現在へ……